小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

1703 北海道大地震の体験 知人のブログから

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 北海道に住む知人夫妻が、ブログに北海道胆振東部地震の体験記を書いている。自然災害が多発する日本列島に住む私たちに貴重な情報だ。以下に核心部分を紹介する。  

 オール電化生活の高齢者住宅に住む私達は、卓上コンロのガスボンベを求めて近隣のスーパーへ。全道路の信号機が停止しているので、慎重な運転で自動車を走行。交差点では、車を誘導する地元の警察官が立ち、あるいは、ドライバー同士の慎重な判断で、譲り合いながら車を進めます。まずは地元のセイコーマートへ。セコマでは、発電機を使いレジ処理を行っていました。

 水とガスボンベは売り切れだったので、ペットボトルのお茶を購入。車内の電源で携帯に充電しながら走行し、近隣のスーパーへ。 スーパー到着時には、すでに入店を待つ長い列が。時折、大粒の雨が降る中、待つこと2時間。待っている間、足が痛くて立っているのが苦痛と訴えるおばあちゃん。

 一方、「長く生きてきたけどこんなことは初めて。今までが幸運だったから、これまでの生活に感謝しなきゃね。我慢して待つしかないよ。がまん、がまん」とつぶやくおばあちゃん。館内は、停電で真っ暗。停電のためレジが使用不可。店員さんが、懐中電灯を持参して、お客様ひとりひとりに付き添い、購入したい品物のある場所へ案内していました。さらに、メモ帳に購入する品物の値段を書き入れながら、選んだ品物を買い物かごへ入れて、レジコーナへ。精算担当の方が、電卓で手計算しレシートを提出。「お釣りが不足しているので、できるだけ小銭でお願いします」と店員さん。別の店員さんが、購入した品物を丁寧にビニール袋に詰めて送り出してくれました。  

 私達は、2時間待ったかいもなく、買い求めようとしていた水もガスボンベもすでに売り切れ。買い物を済ませた人々のビニール袋にガスボンベが入っていたので、まだ在庫があるものとばかり思っていたのですが、残念です。代わりに購入したのは、バナナとラジオ。これが、想像した以上に役に立ちました。ラジオから、途切れることなく入ってくる新しい情報に安堵し、アナウンサーの声と時折流れる音楽に、不安と寂しさが和らぎ、心癒やされました。室内の明かりは、キャンプ用ランプを灯して活用。さらに、LEDの懐中電灯を持参し室内移動。トイレに行くときは、首から下げるネックライトが便利でした。    

 そして携帯への充電が可能なキャンプ用ランプが大活躍!十分に携帯の充電ができたおかげで、途切れることなく情報交換が可能に!携帯のメールやラインには、私達の安否を気遣って、友人知人家族など沢山の人々から「大丈夫?」の温かいメッセージをいただきました。普段連絡を取り合っていない遠方の方からの思いがけないメッセージに心がじんわり熱くなりました。

 皆さんの思いやりと優しさに心から感謝です。日常生活で当たり前に使っている。電気や水道の有り難い存在を実感するとともに、繋がっている人々の大切さや優しさ、有り難さを痛感しました。皆さんのお言葉に、どんなにか励まされ、心和らいだことでしょう。本当にありがとうございました  

 知人のブログ エンジョイ北海道  

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 写真は本日午後、わが街に美しい虹が出た。不思議な日本列島。