小径を行く

時代の移ろいを見つめた事柄をエッセイ風に書き続けております。現代社会について考えるきっかけになれば幸いです。筆者・石井克則(ブログ名・遊歩)

727 遅い秋 精彩ない遊歩道のけやき

 このブログがスタートしたのは2006年9月だから既に4年が過ぎている。「BIG LOBE」のブログは「月別リンク」はあるものの、月ごとの本数が表示されない。数えていないから正確な数字は分からないが、月平均で10本を超えているので掲載本数は500本前後にはなるはずだ。

  この時期になるとブログにも遊歩道のけやきが登場する。そして11月初めには色づき始めていることが記されている。しかし、ことしは様子がおかしい。

  この夏の酷暑が影響しているのだろうか。公園の木々は色づき始めているのに、遊歩道のけやきの葉は、これまでの秋のような色彩はない。薄茶色になった葉は精彩がないままに落ち葉になってしまうのだろうか。散歩の楽しみは自然の移ろいを観察することであり、特に秋はいい。しかし、その楽しみ堪能することが少ない秋なのだ。

  ことしは庭の果樹も元気がない。カキの実は少なく、ユズやミカンといった柑橘系はほとんど実をつけなかった。開花の時期の天候がおかしかったのか、あるいは夏の暑さに耐えるために実をつけなかったのか、原因はよく分からない。

  それでも元気なのはセイタカアワダチソウだ。花粉症の原因であるブタクサに似ているが、全く別の種類だ。双方とも繁殖力という点ではホテイアオイとともに強く「世界三大害草」と呼ばれているそうだ。

  散歩コースにある調整池わきの湿原には球場・競技場を思わせるように楕円形の勢力範囲でセイタカアワダチソウが咲いている。その周囲には天敵のススキが頑張っている。いま日本全国でこうした自然の勢力争いが続いているのだ。

  もう終わってしまったが、キンモクセイがことしはひときわ花をつけた。この花は夏の暑さを好むらしいのだ。秋、樹木や花たちは気候変動の中でそれぞれの姿を見せている。